長良家<8>


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のんびりと休日を堪能していた忍。
そこへ突如として駆け寄る女性。何やらお怒りのご様子で。





女性「ちょっと、あんた私のこと覗いてたでしょ!一体なんなの?」
  忍「そ、そっちこそなんですか?勝手に家に入ってきて」

思い当たるフシはないのか…?





 忍「確かに覗きましたよ、でもあなたを覗いたんじゃない」
   「望遠鏡を覗いたらちょうとあなたがいただけの話です」
女性「言い訳は結構よ。このヘンタイ!イヤラシイっ!」

忍の開き直りに、覗かれた女性も引き気味。
そして仲裁する気もなく眺めてるだけのリオード氏。





家の中には、噂話に花を咲かせるティーン男子。

 愁「なあ、お前オレの姉ちゃん知ってたっけ?」
佑輔「うん。こないだ愁の家遊びに行ったときに会ったよ」

彼女の兄を呼び捨てにできる若さが羨ましいです

佑輔「んで、そのお姉さんがどうかしたの?」




 愁「それがさぁ〜、ド派手にフラれたのよ。しかも公衆の面前で」
   「けっこうな修羅場だっだんだぜ。掴み合い一歩手前ってかんじ」
佑輔「うわぁ…それキツくない?てかお姉さん彼氏いたんだ」





 愁「彼氏っていうか、ただの遊び仲間の内のひとりらしいぜ」
   「セバスチャンとかいう、なんか下ぶくれなヤツ」
佑輔「え、彼氏じゃないのにフラれたとか意味わかんなくね?」
 愁「しかもそいつに平手打ちされててさ。俺ちょっと笑ったわw」
佑輔「なにそれ!お姉さん災難だったね…確かに笑えるけどw」

ゴシップとなると、どうも口調がオンナノコっぽくなりますなぁ





ところでゴシップの女王といえば妙子さん。
陽気度No.1じゃなかろうかという肝っ玉母ちゃんです。
何やら秘孔を突かれそうになってますがw

そんな妙子に異変が。





「(食欲ないし気持ち悪いし…これって珠緒のときと同じような)」

どうやらつわりのようです。ひさしぶりの妊娠!





程なくしてぽい〜んと出た妙子のお腹。

 忍「そうか、また産まれるんだな…なんか懐かしいな」
妙子「でしょ〜。前回の出産なんて10年以上前だったもんね」

なんとも感慨深げな夫婦。
日頃からラブラブだったので、できてもおかしい話じゃないですね〜





珠緒「えーっ、私お姉ちゃんになるの!」
妙子「そうよー、まだ弟か妹かはわかんないけどね」
珠緒「どっちでもいいよ!うわぁうれしい〜。早くでておいで!」

まさかきょうだいが増えるとはおもっていなかった珠緒、大喜び。





そして長男にも懐妊報告。

妙子「ちっちゃいのが産まれるから、面倒みてやってね」
佑輔「わかったけど、そのポーズは何…?」

そこへ忍がやってきて、一言。

「妙ちゃん。予約しといたバカンス明日だけど、行ける?」


あ、忘れてた…





せっかくなんで行っちゃえ!ということになり。
翌朝、全員でバカンスのタクシー待ちです。

珠緒「ねえねえ、赤ちゃん旅行先で産まれちゃったらどうするの?」
妙子「それは大丈夫。珠緒の誕生日まで赤ちゃん産まれないから」
珠緒「私の誕生日って旅行から帰ってきてからだよね?」
佑輔「そうだよ。あんまり心配すんな」





妙子「それより、バカンス先のガイドブックは読んだ?」
   「私は海は無理だけど、現地のツアーには参加しちゃうわよ」
佑輔「僕は難破船探検には絶対行くよ」
珠緒「あー私もそれ行きたい!お兄ちゃん一緒にいこ」
  忍「俺は地元の料理を食べ尽くしたいなぁ」

みんなそれぞれにやりたいことがあるようです。





そうこうしてる間に、タクシー到着。

「うふふー楽しみ!すんごいお宝とかあるかなあ」

やはり珠緒の興味は金目のモノか





妙子もでっかい腹を抱えての出発。

「あんまり遊べなさそうだけど、仕方ないわね」





ホテルでチェックインを済ませ、次回はバカンス本番です。

忍「2泊3日、4名1室…と。よろしくお願いしますよ」

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