長良家<7>


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『Mr.クマーの宇宙旅行』







「Mr.クマーは、近所の人気者です」







「彼はプロの音楽家として、世界中を旅していました」







「あるとき、Mr.クマーのもとへNASUから手紙がきました」
「内容は、宇宙で音楽の素晴らしさを広めてほしいというものでした」
「さっそくMr.クマーは宇宙船に乗りこんで出発しました」







「Mr.クマーは家でトイレを済ませてくるのを忘れてしまったので」
「宇宙船の中でトイレを探しましたが、どこにもありません」
「設計図を見ると、なんとトイレが造られていなかったのです」






珠緒「やばいじゃん!宇宙でオモラシなんてやだなぁ〜」


母娘がクマーの冒険記に胸躍らせている隣では





佑輔が同級生の黒ビキニ嬢とおしゃべり中。

黒ビキニ「紅葉のレストラン知ってる?最近できたみたいよ」
   佑輔「へえ!じゃあ家族で行ってこようかな」





というわけで、家族でやってきました紅葉亭。
教えてくれた黒ビキニ嬢は置いてきましたw

妙子「紅葉が綺麗…って、真っ暗で何も見えないじゃない」
   「あ、今日は晩御飯作らなくていいのよね。ラッキー♪」

お気楽だねえこの人は





「クマーのトイレがどうなったのか気になってしょうがないわ…」

本の途中で連れ出された珠緒、不満たらたら。
つまんねーーって顔してますが、連れてこられたもんは仕方ない。
クサってても勿体無いので、とりあえずあたりを物色することに。





手始めに、目の前にあった壺の鑑定。

「ふーん…ずいぶん大きいな。きっと高いんだわ」
「もしかしてこれって、美術館にあったのと同じのかしら?」

高価そうなモノを見つけて、こんな表情する女児ってどうよ。





「うん、合格!これはカネになるわ」

なんの判定だ。というか小学生の台詞じゃないですって。





続いて、売店へと向かった珠緒が見つけたものは…

「いやーん!これって田舎の古い駄菓子屋にあるやつ!」
「写真でしか見たことないわ〜。すごい骨董品じゃない?!」

それは本当に褒めてるのか…?





「うん、これも合格!アンティーク品には価値があるのよ」

鑑定眼には疑問が残りますが、とにかく気に入ったようです。





お次は店員の鑑定……店員?

珠緒「お兄さんって賢そうなのに、もっといい仕事ないの?」
店員「いや、一応大卒なんだけど…(ナメられてる?オレ)」
珠緒「えーっ、大学出てるの!じゃ合格ね。頭イイ人って素敵」
店員「(このガキ…)」

知らん間にクソ生意気な小娘になりましたね





そんなマセガキの兄。

「あーっはっは!ウコンか、ウンコじゃなくてウコンか!うひ〜」

こちらはもうちょっと精神年齢なんとかなりませんかね





笑い倒して喉が渇いた佑輔は、本日5杯目のコーヒーを注文。
珠緒は相変わらずお宝鑑定大会です。

「この傘、雨降っても破れないの?いい素材使ってるのね」





 忍「いや、せめて着替えてくれば良かった」
 妙子「そうよね、忍くんその仕事着だとトッチャンボーヤだもんね」

今回出番の少なかった夫婦、子ども抜きで飯食ってお茶してました。
忍の仕事着(特に帽子)は本当に似合わん…
というか、なんで有名シェフになりたいのにスペランカーなの?





後日、長良家のベランダにはガッツポーズをする忍の姿が。

「ふふ、買ってしまったぞ。あの店にあったのと同じモノを」

紅葉亭にあったつくばいが欲しくて、通販で探したようです。





そしてその数時間後には、妙子もガッツポーズ。

「そうそう、これよ!忍くんいい買い物してくれたわぁ」

妙子も欲しかったんですね。
でも置き場所が悪いよ…こんなとこ誰も通らないのに。


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