長良家<4>


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作者の意図とは裏腹に、すっかり出オチキャラとなった珠緒。
昨日寝る前に見たテレビのCMに衝撃を受けたようです。





「(宮殿で焼肉のたれを作ってるなんて嘘だ…ムニャ)」





佑輔「あれは本当だよ…」

元ネタはこちらです






今日は休日。
なのに全員朝っぱらから妙子に叩き起こされました。

妙子「今日こそ大物を釣り上げるわよ!」
   「釣り上げるまではごはん無いから、そのつもりでやんなさい」

リベンジに燃える妙子以外は全員パジャマやら下着やら…

忍・佑輔・珠緒「(だりぃ〜〜)」





しばらくして、言いだしっぺが釣りあげました。

妙子「あらっ?なんか釣れたわ」





「やったー!なかなか大物じゃない」

嬉しそう。よかったね妙子。
その隣でぶそくれてる娘。

珠緒「釣れたんだからもういいじゃん。中入ろうよ」





お腹をすかせて頑張ったあとの朝食はおいしいですね。

知らない男「うん、うまいよ!働いたあとのメシはうまい」

佑輔「この人誰?」
珠緒「あたし知らない…」

それ以前に貴方は働いてませんよね

佑輔「(てゆーかお母さんケチだよね!頑張ったのにシリアルって)」
珠緒「(あたしも思った〜。パンケーキ焼いてくれてもいいじゃんね)」

よっぽど釣りさせられたのが嫌だったようです





食事が済んで、それぞれ好き勝手に過ごしてます。
兄妹は仲良く青空チェス勝負。

佑輔「5年生の間じゃ宇宙海賊戦隊アニメが流行ってるんだぜ」
   「おまえら1年生のおままごととは違うのさ、こーがくねんは」
珠緒「そんなの、ちゅーがくせいから見たらどっちも幼稚よ」
   「はいチェックメイト。幼稚な1年生に負けてやんの〜」

おにゃのこは口が達者ですね





暑くて裸族になってた妙子に電話がかかってきました。

「あーはいはい!大江さんトコの旦那さんね」
「郁乃さん元気?赤ちゃんもう生まれたんでしたっけ?」





「あらそう、男の子だったの。おめでとう!」
「男の子は可愛いわよ、甘えん坊だけどそこがまたイイっていうか」
「え?!仕事クビになったの?うっそ〜」
「え?んでもう転職したの?やっだーやること早いじゃない」
「ふーん、じゃボーナス出たら郁乃さんにネックレス買ったげなさいよ」

しっかしよー喋るねあんたは。

「そだ、今から出産祝い買いに行くわ!それじゃね」

さんざんしゃべくり倒し、ブチッと切った妙子。たぶんB型。
電話の流れで、公共区画に買い物に行くことになりました。





タクシーを呼び、家族全員で出発します。
準備に手間取って遅れた佑輔、急ぎ足で家の外へ出て見ると
家の前を見たことのない中学生が歩いていました。

佑輔「(あのお姉ちゃん…誰だろ。なんかキレイだな)」





珠緒「お兄ちゃん遅いー。もう留守番してれば?」
佑輔「ちょっと待ってってば〜!」

銀髪の少女「……(見かけない子ね…)」

視線すら交わさない、出会いとも言えない出会い。
これが後に、2人の人生を変えることになっていくのでした。





Bスクエアについた長良一家。
郁乃への出産祝いがどうとか言ってたのに、
妙子が真っ先に向かったのはスーパー「シム☆マート」。

妙子「大手の広いスーパーってワクワクするのよね!」

こ、これが…主婦!?





精肉コーナーの吊るし肉を見て、しばし立ち止まる。

「(これってフラミンゴ?ダチョウかしら…それにしてもデカイわね)」

おい、まさかそれを出産祝いにする気じゃないだろうな





「(これを大江さんちに飾ったら、赤ちゃんも喜ぶかしら…)」
「(いや、むしり取って食べちゃうかしら?)」

本 気 だ っ た orz

「(でももしこれをプレゼントにするとして)」
「(こんな肉の塊をレジに持ってって「ラッピングして」って言うの?)」





「あーっはっはっはっは!ムリムリ!これにラッピングて!」
「肉デカすぎだから!ハムとかじゃないから!ひぃ〜っひっひ」
「あーあ、おっかしい。やっぱり表の服屋で何か買いましょ」

なんとか思い直してくれたようで本当によかったです。





気がつけば外は暗く、ヒマを持て余してた佑輔が噴水にイタズラ!
店員がワラワラ集まってきました。





「ちょっと、泡だらけじゃない!誰が掃除すると思ってんの」

騒ぐ人混みの中に、佑輔がまたもや銀髪のシムを発見。

「(この人、さっきのお姉ちゃんと似てるけど、誰なんだろう)」

それはそのうちわかるさ。





すっかり夜になってしまい、ようやく帰宅。
タクシーを待つ間、親子で仲良く遊んでいました。
長良家はしょっちゅう親子でダンスしてます。よきことなり。





寝る前に日記を書いておくことにした佑輔。
「今日は銀髪のお姉ちゃんに会いました」
「おしゃべりできなかったけど、また会いたい」
「次はいつ会えるかな。どこに行けば会えるかな」

少年の心に淡い想いが生まれた日のことでした。


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