長良家<2>


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大物を釣り上げてのディナーは皮算用に終わり、
引っ越し初日の夕餉はミートスパになりました。





忍「(妙ちゃん、池埋めるとか言い出さなきゃいいけど)」





夫婦並んで、仲良く料理中。
忍は料理スキルが高いです。
なんせ生涯目標が「有名シェフ」。腕に覚えアリ。
その一方で…

妙子「いった〜!これだから料理って嫌いなのよね」

包丁の握り方もおかしい嫁。





釣りが長引いたこともあり、遅い夕食です。
子どもたちは先に着替えて、食べたら寝る算段。

佑輔「ねー、えっちな本ってどこに行けば買えるの?」

大人の階段上ってみたいお年頃の彼、当然ウフフにも興味アリ。
けれど親が知らない秘密を持つほどには、心は育っていないようで。
少年、欲望さらけ出しすぎ。
両親、ド直球な質問に困惑。





そんなやりとりも、おむつ消費者にとってはどうでもいい問題。

珠緒「(それよりあたちのイスは?)」





結局幼児イスに座れないまま、
ミルクが済んだらさっさと寝かされてしまう珠緒。

珠緒「ねんねー?」





妙子「おやすみ。よく寝るんだよ〜」

まだ遊び足りなさそうな珠緒を寝かしつけるにも
どことなく落ち着かない様子の妙子。

「(早く子どもたちに寝てもらわなきゃ…)」





こちらも何か考え事をしながら、2皿目のスパに突入。

忍「食べとかないと体が持たん。しかし我ながらこれは美味い」

ええそうですねーそうでしょうともー





子どもたちも近所もすっかり寝静まった頃
岩場に一人佇み、今にも飛び込みそうな女の姿が…
ひゅ〜どろどろ

「見〜〜た〜〜な〜〜〜〜」





…ではなく、これは露店風呂風ジャグジー。
これは新築にあたり、妙子がどうしても欲しくて造ったもの。

妙子「家に着いたらすぐにでも入りたかったの!」

じゃあ釣りしなければよかtt(ry


すぐに忍もやってきて、夫婦水入らずでのんびり。
水には入ってるけど、水入らず。ふしぎ!

忍「このジャグジー、最近売れまくってるらしい」
 「楽●の人気ランキングでも1位になったそうだ」
  「本当に買うのは妙ちゃんくらいかと思っていたよ」





妙子「どういう意味よ。でも私の眼に狂いはなかったでしょ?」
   「なんでも、あの三子山親方も自分の部屋に置いたそうよ」
 忍「へえ。それで話題になったのかな」





しばらくとりとめのない話をしつつ、
二人っきりでジャグジーに入っていれば勿論話題はこちらへ。

忍「ところで妙ちゃんさ」
  「コレ…ただ温まるためだけに造ったわけじゃないんだろ?」





妙子「ちょ、ちょっと!忍くんたら…」
  「なんだか私がスキモノみたいな言い方するじゃない」
 忍「ふーん。きみがスキモノだなんて言った覚えはないが…」
   「嫌ならいいんだ。さて、そろそろ出るとするかな」





妙子「んもう、いじわる…」


……ナンデスカこいつら('A`)





結婚してそろそろ10年ですが、気分は新婚のまま。
なにはともあれ熱〜いひとときを過ごし、





コトが済んだ頃、辺りは随分明るくなっておりました。

忍「決めた。今日は仕事サボるぞ」

さすがは楽しさ願望。


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