大物を釣り上げてのディナーは皮算用に終わり、
引っ越し初日の夕餉はミートスパになりました。
忍「(妙ちゃん、池埋めるとか言い出さなきゃいいけど)」
夫婦並んで、仲良く料理中。
忍は料理スキルが高いです。
なんせ生涯目標が「有名シェフ」。腕に覚えアリ。
その一方で…
妙子「いった〜!これだから料理って嫌いなのよね」
包丁の握り方もおかしい嫁。
釣りが長引いたこともあり、遅い夕食です。
子どもたちは先に着替えて、食べたら寝る算段。
佑輔「ねー、えっちな本ってどこに行けば買えるの?」
大人の階段上ってみたいお年頃の彼、当然ウフフにも興味アリ。
けれど親が知らない秘密を持つほどには、心は育っていないようで。
少年、欲望さらけ出しすぎ。
両親、ド直球な質問に困惑。
そんなやりとりも、おむつ消費者にとってはどうでもいい問題。
珠緒「(それよりあたちのイスは?)」
結局幼児イスに座れないまま、
ミルクが済んだらさっさと寝かされてしまう珠緒。
珠緒「ねんねー?」
妙子「おやすみ。よく寝るんだよ〜」
まだ遊び足りなさそうな珠緒を寝かしつけるにも
どことなく落ち着かない様子の妙子。
「(早く子どもたちに寝てもらわなきゃ…)」
こちらも何か考え事をしながら、2皿目のスパに突入。
忍「食べとかないと体が持たん。しかし我ながらこれは美味い」
ええそうですねーそうでしょうともー
子どもたちも近所もすっかり寝静まった頃
岩場に一人佇み、今にも飛び込みそうな女の姿が…
ひゅ〜どろどろ
「見〜〜た〜〜な〜〜〜〜」
…ではなく、これは露店風呂風ジャグジー。
これは新築にあたり、妙子がどうしても欲しくて造ったもの。
妙子「家に着いたらすぐにでも入りたかったの!」
じゃあ釣りしなければよかtt(ry
すぐに忍もやってきて、夫婦水入らずでのんびり。
水には入ってるけど、水入らず。ふしぎ!
忍「このジャグジー、最近売れまくってるらしい」
「楽●の人気ランキングでも1位になったそうだ」
「本当に買うのは妙ちゃんくらいかと思っていたよ」
妙子「どういう意味よ。でも私の眼に狂いはなかったでしょ?」
「なんでも、あの三子山親方も自分の部屋に置いたそうよ」
忍「へえ。それで話題になったのかな」
しばらくとりとめのない話をしつつ、
二人っきりでジャグジーに入っていれば勿論話題はこちらへ。
忍「ところで妙ちゃんさ」
「コレ…ただ温まるためだけに造ったわけじゃないんだろ?」
妙子「ちょ、ちょっと!忍くんたら…」
「なんだか私がスキモノみたいな言い方するじゃない」
忍「ふーん。きみがスキモノだなんて言った覚えはないが…」
「嫌ならいいんだ。さて、そろそろ出るとするかな」
妙子「んもう、いじわる…」
……ナンデスカこいつら('A`)
結婚してそろそろ10年ですが、気分は新婚のまま。
なにはともあれ熱〜いひとときを過ごし、
コトが済んだ頃、辺りは随分明るくなっておりました。
忍「決めた。今日は仕事サボるぞ」
さすがは楽しさ願望。
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